フランス・MAZDAの601を1本出品します。ナス型後期の製品です。同時に出品していますもう1本と比べて、製造時期が少し後の様です。
特性的には、TELEFUNKEN RE604というよりも、英国PX-4と同等になります。
掲載写真と以下の説明文をご覧頂き、良くご検討の上、ご入札をお願い致します。

シングル動作のフィラメントAC点火条件では、ハムバランサーを調整しても残留ノイズが5mV前後出ます。高能率スピーカー使用でもし気になる場合は、軽量のNFBを掛けることで解消でき、個人的にDC点火は必ずしも必要ないとの印象です。

ベテランの方へは釈迦に説法となりますが、古典管はその独特の音色で大変魅力的ですが、製造されてから既に90年以上が経過しており、当時の製造技術レベルや経年による劣化から、昨日まで健全だったタマが突然不良(ガス電流によるグロー発生、フィラメント断線、ピンの半田付不良等)になることも間々あります。たとえ未使用に近い状態でも楽観はできません。その点のリスクが高いことをご承知頂ける経験・技量ある、寛容な方にご入札頂きたいと思います。

概略寸法は最大径約59mm x 高さ約114mm(ピンを除く)、重量52.5g、上部凹型とガラスビードの組合せ支持、黒色リブ付プレート、酸化皮膜型フィラメントの4点吊り、ガラス壁面に「MAZDA 601」「T-4 22」と褐色文字で表記が有ります。

《カタログ上のスペック》
Ef(V)=4.0(AC or DC)、If(A)=1.0、Ep(V)=250(Max.)、Ploss(W)=15(Max.)
A1級シングル動作代表例
Ep(V)=250、Eg(V)=－34、Ip(mA)=50、gm(mA/V)=6.0(6000μm)、μ=5.4、Rp=0.90kΩ、RL(kΩ)=3.0、Po(W)=3.5

《現品の状態》
フィラメントコーティングの目立った剥離、ガラス本体とベース間の緩みはありません。当方での使用は、10時間前後です。今回の出品に当たり、英AVO社の試験器での測定結果は、以下の通り良好です。
Ef(V)=4.02(AC)、Ep(V)=250、Eg(V)=－33.8、gm(mA/V)=6.0、Ip(mA)=50
ガス電流テストは合格(Ig=0μA)、冷態時のフィラメントDCRは、1.0Ω。

また、当方の自作アンプ(A1級シングル、RL(kΩ)=3.0、フィラメントAC点火、R/C結合(Rg=200kΩ)、自己バイアス(Rk(kΩ)=1.033)、NFB無し)での測定結果は、以下の通り。
Ef(V)=3.82、Ep(V)=192、Eg(V)=－28.2、Ip(mA)=27

《入手の経緯》
30年程前に東京・秋葉原に当時存在した真空管販売専門店「恭和電気」で購入し、今日まで保有してきました。今後は使用する見込みがなくなったので、大切に使っていただける方にお譲りしたいと思います。

《ご入札時の注意事項》
①悪い評価の多い、新規ID、業者、転売目的の方々のご入札を固くお断りします。入札頂いても当方の判断で削除させていただく場合があります。
②製造されてから既に90年程度経過していますので、微細なキズはあります。細かい事が気になる方は、ご入札をご遠慮下さい。
③海外への発送はできません。
④ご落札後は48時間以内のご連絡と72時間以内のお支払手続きをお願いします。ご連絡いただけない場合は、落札者様都合でキャンセルとさせて頂きます。

《お受取時の注意事項》
①品物を受領後は、速やかな受取連絡をお願いします。
②発送時は真空管を垂直に立てて梱包には十分注意しますが、稀に輸送中の事故も考えられますので、お受け取り後は、直ちにガラスの割れ、フィラメントの断線、フィラメントとグリッドの接触等、破損が無いことをご確認お願いします。
③真空管の良否は、実際に通電して動作させないと判りません。
万一、規格値以内で適切に動作させたにもかかわらず、正常な動作が維持出来ない場合は、到着から1週間以内に申し出をいただければ、現品を当方へ返送頂いた上で、返金に応じさせていただきます。なお、その際の返送料金については、落札者様のご負担でお願いします。
④本品は直熱管ですので、フィラメントAC点火によるシングル動作時では、ハムによる残留ノイズはある程度残りますので、この点は予めご了承下さい。